2015

09.

17

Thu

司法試験の問題流出について~受験資格を剥奪

近時、司法試験の問題作成に携わる明治大学教授による受験生への試験問題漏洩がホットな話題となっています。
今日は、これについて私の思うところを書きたいと思います。
まず、司法試験は、裁判官、検察官、弁護士になるためにパスしなければならない国家試験です。なぜ裁判官、検察官、弁護士になるためにこの司法試験をパスしなければならないかというと、このいわゆる法曹三者といわれる職業は、人の権利・義務など人生を左右しかねない重要な事柄を扱う以上、知ったかぶりでは困るため、きちんと一定の学識を備えた人、すなわち司法試験にパスした人だけに人の権利義務を扱うことを許すことで、一般国民の利益を守ろうとしているわけです。
そのため、人の権利義務を扱うべき弁護士になるには、司法試験で問われるような一定の学識を備えていなければなりません。
他方、受験生は、何らかの理由から、自分の職業として、裁判官、検察官、弁護士を志し、一般国民の利益を守れるようになるために、一生懸命勉強して法律家を目指しているのです。
もうほとんど結論を書いてしまいましたが、以上の理から、今回の問題は言語道断です。
周りの受験生が一生懸命勉強している中、1人だけズルをしてたやすく試験をパスしようとすることは、強い嫌悪感を感じます。
当該受験生は、向こう5年間受験資格を剥奪されたそうですが、妥当な処分と考えます。