2020

08.

31

Mon

破産したくないという債務者の武士道精神について

よく債務超過で困っている相談者の相談に応じると、「借りたものは何とか返したい。破産は債権者に迷惑がかかるからしたくない。」という声をききます。

そのお気持ち自体は、とても立派だと思います。

しかし、残酷にも、客観的にみて、絶対にこの先一生かかっても返しきれないだろうという場合もよくあります。体調を壊して生活保護を受けている場合などはその典型です。

このように、現実問題として絶対に今後借金を返していけない場合は、破産すべきです。債務者が一生懸命毎月わずかな金額の返済をしたとしても、せいぜい遅延損害金の一部ほどにしかなりませんし、債務者の経済的再生の障害となります。

さらに、何より大きいのは、債権者にとっては、債務者が破産すれば、債権を回収できないという損害を被るものの、その損害を損金処理することができ、税金が安くなるという税務上の利益があるのです。そのため、いつまでも破産せずにずるずる時間を引き延ばすことは、かえって債権者の迷惑となってしまうため、早々に破産をする方が債権者の利益になるのです。

また、破産は、破産法という法律で認められた適法な制度であり、国家によって認められています。全く恥ずかしいことではありません。

さらに、破産すると住民票や戸籍に破産の事実が載ってしまう、職場に知られてしまう、などというのは以前からある都市伝説で、全くのでたらめです。そのようなことはないので、ご安心ください。

もちろん借りたお金は返すことは当たり前ですが、諸々の事情によってどうしても返済が困難な場合は、債権者のためにも、速やかに破産することをお勧めします。