2021

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Tue

コンビニで雑誌の袋とじを破いたら罪になるか。

時々、コンビニの売物の雑誌が、何者かによって袋とじが破られていることがあります。確かに、一般に袋とじの中身は気になるかもしれません。隠されたものに興味をそそられる心理は分からなくもないですが、買う前に袋とじを破ることはやってはいけません。この行為を行うと、器物損壊罪という犯罪が成立します。

まず、言うまでもなく、コンビニの雑誌コーナーにある雑誌は、購入前でしょうから、コンビニ店長の占有する他人の物になります。

そして、他人の雑誌の袋とじは、購入者として所有者となった者のみが破けるものであり、購入前に破る行為は、購入前で売出中の袋とじページの効用を害する行為といえ、器物損壊罪上の損壊行為にあたります。

なお、袋とじを破らずに隙間から除く行為は、合法で、罪になりません。ただし、ほとんど見えませんね。

他方、コンビニによっては、雑誌にテープが施され、立読みができないようになっている店もあります。そのようなテープが施されている本について、テープを剥がし雑誌の中身を見る行為も、上記と全く同様に、器物損壊罪となります。この場合、見た後に、テープを再び綺麗に張り付けて見る前と全く同じ状況にしても同様です。テープを再び貼ったとしても、いったん器物損壊罪が成立してしまっていますので、同罪が無かったことにはなりません。ただし、器物損壊罪が成立した上で、テープを綺麗に張って以前と同じ状況としたことは、犯人によってよい情状となり、罰が軽くなる方向に働くでしょう。

コンビニで雑誌を立読みするときには、マナーに気をつけましょう。