2019

03.

18

Mon

相続人ではないのに遺産を牛耳っていた相手方【40代女性|横浜市】

ご依頼内容

相続の事案ですが、相手方は、被相続人男性の前婚の妻の連れ子で、被相続人と相手方とは養子縁組はしていませんでした。
すなわち、相手方は、被相続人とは何ら親族関係になく、相続人にはあたりません。
しかし、相手方は、被相続人の生前、事実上被相続人と懇意にしており、一定程度、被相続人の生前の面倒をみていたため、被相続人の遺産の在処や詳細をよく知っていました。

相手方は、それを奇貨として、被相続人を事実上牛耳り、相続人である依頼人に全く引き渡そうとしませんでした。
そこで、依頼人から私に対して依頼がありました。

お客様の声

相手方は、被相続人と親子関係がないことに引け目を感じていたのか、ずっと以前から私に対して敵対的な態度をとっていました。

相手方の境遇について相手方に罪はないので、私は、あまり気にしないようにしていました。
しかし、相続開始後、何らの正当な権限もなく私に対して遺産を引き渡してくれなかったので、さすがに私も頭にきました。

弁護士海老名毅より

弁護士 海老名毅

ご依頼頂きありがとうございました。

相手方が遺産を相続人であるこちら側に引き渡さないことは、何らの正当な法的理由がなく、全く許されません。

相手方に対して弁護士名義で内容証明郵便を発送し、遺産をこちらに引き渡すべきこと、そして、給付の訴えを提起することを予告したところ、わりと簡単に引き渡してくれました。

その結果、依頼人の気持ちも冷静になり、遺産の中から、気持ちとして一定の金員を差し上げることとして、決着しました。大変バランスのいい解決であったと思います。

なお、相続人ではない者が遺産を事実上牛耳っていても、不動産は登記ができず、預金は引き出せず、株式は名義変更・現金化ができず、結局いつまでたっても経済的な利益を得ることはできませんので、全くいいことがありません。くれぐれもご注意ください。

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